おうちライフ

都内在住30代。共働き子なし夫婦の嫁が送る、気ままなおうちライフ

仕事に殺されることもあれば、仕事に救われることもある

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仕事に殺されることもあれば、仕事に救われることもある。
それを実感しているここ最近です。

というのも今年に入ってから仕事に打ち込んでいて、タイミングによっては寝食を忘れるくらい仕事していて、半ば仕事が趣味みたいな状態になっている。2月に放送された「全ファイナルファンタジー大投票」でFF熱が爆上がりして、懐かしのⅨをSwitch版で購入したり、まだやったことのないⅩⅤを購入したり、全FFで1位だったⅩをまたやりたいな〜なんて画策していたりするけれど、全部できていない。ある時間をすべて好きな作業に費やしていて、今はそれが楽しい。あ、Ⅶリメイクの体験版はやりました。

 

このブログでたびたび書いたように、前職では多忙を極め、働きすぎとストレスで体調を崩した。そのときは仕事に殺されると思った。大きく分類して「作る」という仕事が好きで、それをずっと続けている。前職もそうだった。でもベルトコンベアで流れてきた愛のない部品を打ち返し続けていればいいような、しかも千本ノックみたいな、そんな感情も愛も丁寧さもないその仕事をしているのは辛かった。転職して、その呪縛からは解放された。そして、本業により一層コミットしたいし自分のスキルもいい加減テコ入れしたいと思って、自分で仕事をとってくるようになった。冒頭で書いた、私を救ってくれている仕事というのがこのこと。ずっと挑戦してみたかった仕事だ。

仕事をして、対価をもらうという仕組みが好きだ。生きていると実感する。前職によって残業が死ぬほど嫌いマンになったけれど、そもそも働くこと自体はずっと前から嫌いじゃなかったし、むかしからそれが生きる目的だった。私がそんな風に仕事とお金に固執することになった過去をちょっとだけ語っていいですか。

 

高校生のときにはすでにお小遣いはもらえなくなっていたので、自分が働かなくては病院にも行けなかったし定期も教科書も買えなかった。そんなわけで、自分の時間をマネタイズしなくてはと、いつも焦っていた。今思えば、ちゃんと学生として勉強できるうちに勉強しておけばよかったってたくさん後悔もする。それがコンプレックスになっているから、大人になって学びなおしたり検定受けたりしているんだろうなと客観的に思っている。学生の本分は勉強だよ、みんな気をつけて。

特に何が技能があって特別なことができるわけじゃなかったけれど、労働力が役に立って求められ、さらにそれで賃金をもらえるのが学生のときは特にうれしかった。大学のときは途中で学びたい分野が変わってしまったこともあって、興味のない実習にお金を投じて時間をさかなければならない事態に発狂しそうだった。その時間、アルバイトに身を投じている方が私にとっては有益だった。

大学時代はなんといっても本当にお金がなくて、数ヶ月学費を滞納し、除籍処分寸前だった。家族は助けてくれなかった(むしろ私の奨学金を使ってその窮地に追いやったのは家族だ)。学業に対するモチベーションもどん底で、途中もう、卒業に固執しないで潔く諦め、フルタイムで働きはじめようかな、と思ったことがあった。お金がなくて学費が払えないという呪いから解放されたかった。中退して働き始めれば、学費を払うことなくそのお金はすべて私のもの。でもそんなとき、ゼミの先生がありとあらゆる手を使って私を助けてくれた。私に見えない部分でも本当に色々な手を尽くしてくださった上で、「卒業まであと1年、今諦めたらもったいない」「そこまできたら大卒の資格は絶対に諦めないほうがいい」と根気強く私を説得してくれて、私はなんとか大学を卒業することができた。本当に先生には感謝しかない。今度、その先生と会えることになった。またちゃんとお礼が言いたい。

先生のおかげで大学卒業までがんばると決めてからは、恥をしのんでまわりからお金を借りた。アルバイト先の先輩や友人や親戚から借金をして、足りない分の学費を工面した。情けなかったけれど、イチ学生の収入だけで大学の学費を工面するのは無理ゲーである。私もアルバイトを増やした。早朝は漫画喫茶で働き、そのまま授業に行って、すき間時間には先生が工面してくれた文字起こしのバイトをして、授業が終わったら本屋とスーパーのアルバイトをした。時給のいい登録制のイベントバイトにも2つ登録して、土日や授業のない日はそちらのバイトに出た。いくつもやっていたのは、シフトの関係で働きたくても働けない空白日ができるのが我慢ならなかったから。そんなわけで、週休0日のときもあったけれど、自分の時間をすべてマネタイズしないと不安だったのだ。

ちなみに先輩や友人に借りたお金は速攻返済した。親戚の借金だけ待ってもらって(結構な額だったし)、奨学金の返済と並行しながら、20代のすべての時間を使ってやっと返済した。親戚は「返してもらえると思わなかった」と言った。優しい親戚でよかった。でもだからこそ完済は矜持というか、これが終わらなければ、私は自分のお金のことを考えてはいけないんだと思ってやってきた。30歳になってから、私はようやく自分のためのお金に向き合えるようになった。その資格を手に入れた。

 

身を削って会社に貢献する働き方は大嫌いだけれど、自分が生きていくために自分でとってきた仕事に取り組むのは楽しい。そんなことを思ったとき、学生時代のことを思い出したのでとりとめもないことだけど、ちょっと語りたくなっちゃって書いてみた。自分の時間をすべて投じてやっていた大学時代のアルバイトは、漫画喫茶も本屋も時給700円程度だったな〜楽しかったけれど稼げなかったな〜朝辛かったな〜とか。

仕事に全時間を費やしてるよ私えらいって記事じゃないです。それだと「24時間働けますか」なんて不穏極まりないキャッチコピーと同じなんで意味合い自体は全然違うんだけど、好きなことに打ち込んでいる今楽しいよって記事でした。